対等な人間関係を作る

子供が幼い頃から対等な親子関係を築けるかどうかは、一重に親の生き方にかかっていると言えます。子供は、その親がどういう人間関係を築くのかということに、完全に依存してしまうからです。

人と人との関係を、存在対存在と見ることができるなら、それがどんな二人であろうとも必ず対等な関係性が生み出されると言って間違いありません。

親子と言えども、親は単に親という役割を持っていて、子供は子供という役割を持っているにすぎないのです。そのことに気づき、あくまでも存在と存在の関係であろうとすれば、そこにはどんな上下関係もありません。

子供は、親が作った関係性の中に引きずり込まれてしまうため、それがどんな関係であっても、それを気づかぬうちに受け入れてしまうのです。

親が上で子が下という関係になってしまうと、子供は親は絶対という感覚を持つことになります。そうなると、子供の自由な自己表現、感情表現が抑圧されることになるはずです。

結果として、子供は自己犠牲を続けることで怒りを溜めることになるのです。そして、その子供は未来にわたって、対等な人間関係を作ることが難しくなるのです。

結局、下から目線を継続するか、逆転して上から目線になるのか、この二つのどちらかで関係を作るようになってしまうのです。

下の立場では、相手に必要以上に気を使い、我慢を強いられて場合によっては、鬱を発症することになるかもしれません。

またそれが反転したときには、相手を上から見下して、コントロールしようとすることになるのです。つまり、相手やその時の精神状態などによって、上になったり下になったりするということです。

自分は対等な人間関係を作りにくいという自覚があるなら、幼い頃の親子関係を洗い出してみることです。そして適切なセラピーを受けることをお勧めします。