こんな童話はいかがでしょうか?
あるとき、大海原のある場所に、小さな可愛らしい波がいくつかできました。その波たちは、勿論数秒のうちには消えて行ってしまったのですが、その間に起きた出来事です。
ある小さな波が言いました。「なんでも僕たちを作ってくれた無限に大きな海と言う存在がいるらしいよ。祈れば、どんな願い事でも叶えてくれるらしい!」
隣にいたこれまた小さな波が応えて、「え、そうなの?その海って一体どこにいったら会えるの?是非とも、もっと立派な波になれるようにお願いしたいな。」
また別の波が言いました。「どこにいるかは分からないけれど、遥か遠くなんだろうね、きっと。もし会えたら、長生きできるようにして欲しいもんだ。」
それを聞いていた更に別の波も口を開きました。「私はそんな海の存在なんてぜ~んぜん信じてないわ!だって、私は無神論者なんだから。」
:
:
これが私たちの現実だと気づけばいいのです。波というのは、そもそも海面の上下運動から出来るものであって、海そのものだと。
海(神)はどこか遠くにいるのではなくて、あなたの本質こそが海(神)だということを。人間も波と同じように、あっという間に生まれては消えて行く運命にあります。
けれども、やはり波と同様に、消えるのは表面化した現象としての顕われであって、消えれば誰もがただ海そのものだったと気づくだけなのですね。
そして肉体が消える前に、自分の本質に気づくことができたら、何て素敵なことなんでしょう!