私たち人間は、物語が大好きなのだということは、以前から幾度となく繰り返してこのブログでも書いてきました。
だから、お金を払ってでも映画を観に行ったり、テレビでドラマを観たりするわけです。けれども、本当はただ好き、などというものではないのです。
物語がなければ生きては行けないということです。私たちの身体は空気がなければすぐに死んでしまうのに、普段は空気の中で暮らしているということも忘れてしまいます。
それと同じように、私たちのマインドにとっては物語は絶対に必要不可欠なものなのです。マインドは物語の住人なのです。
そのくせ、常に物語の中で暮らしていることにも気づかずにいるのです。自分の人生を単なる物語だと感じている人は少ないはず。
夢の中の登場人物は、夢から覚めれば消えてしまうのと同じように、物語の住人であるマインドも物語が消えるなら、マインド自身も消えてしまうということです。
自分の人生も、人類の歴史も、すべてが物語なのです。それもマインドがでっち上げたものです。実在してはいません。マインドの中、思考の中にしか存在しないものです。
すべての物語を排除した上で、この世界を眺めてみたら、一体どのように見えるのでしょうか?その時初めて、あるがままの世界の姿を目にすることになるのですね。