私たちのマインドは、何かをすることが得意であって、何もしないでいるということがとても苦手です。○○して下さいと言われたら、何とかしようとするものの、何もしないで下さいと言われたら、途方にくれるのです。
それがマインドの特徴ですね。今日もまたマインドの話しなのですが、なぜマインドのことばかり書くのかというと、マインドと自分の同化を見抜くためです。
マインドのことを深く深く理解することができれば、自己をマインドと同化しているということに気づかされるはずだからです。
マインドは、意志の力を使って何かをするようにできていますが、残念ながら本当に大切なことは意志の力ではどうにもならないのです。
そればかりか、意思の力はかえって逆効果になるのです。意志の力で寝ようと強く思えば思うほど、寝付けなくなるということは、誰もが何度となく経験していることですね。
リラックスするということ、あるいは今のままの自分にくつろぐということも、意志の力ではどうにもなりません。反対に、その力を抜くことでしか実現しないことです。
女性が赤ちゃんを出産する時間帯の9割は、夜とか明け方だという話しを聴いたことがあります。それは母体が比較的リラックスしている時間帯だからなのでしょう。
日中は、子供を産むということに思考が向くため、知らず知らずのうちに意志の力を使おうとしてしまうのです。そうすると、かえって赤ちゃんが出て来る道を狭くしてしまうのです。
意志力というものがとても大事だという教育を受けてきた私たちにとって、こうした事実は何となく腑に落ちない気持ちになるかもしれません。
けれども、意志力はマインドのものです。マインドが静かになって、意志を使わずに向うからやってくる大切なものを受け容れる準備ができれば、それこそが存在の赴く方向へと進ませてくれるのです。