マインドの仕返しのメカニズム

マインドというのは、されたことはし返すという特徴を持っています。仕返しというと、ちょっとネガティブなイメージがありますが、もっとシンプルに捉えることです。

ただされたことは、マインドの記憶システムに組み込まれていくので、自分がする立場になったときにそれを利用するということです。

だから、受け止められた経験が多ければ、自分も相手を受け止めるようになるし、暴力を振るわれた経験が多ければ、気づいたら自分も暴力を振るうようになるということです。

そこに良い悪いは殊更関連があるわけではないのです。幼い無垢な頃に、どのように親に扱われたかによって、それが繰り返される可能性が高くなるのです。

ただし、自分の言動をいつも見張っていることができれば、つまり意識的に生きることができるなら、その繰り返しから脱出することは十分可能です。

たとえば、幼い頃に親から怒りのエネルギーを日常的に放射されたとしたら、放っておけば今度は自分が周囲に怒りをぶつける側になるのです。

けれども、そうした根深い怒りがあることに気づいて、それをぶつけようとする自分にも気づいていられるなら、繰り返しは避けることができるのです。

要は怒りを抑えようとするのではなく、つまり抑えようと自分に強いる代わりに、意識を自分に向けていられるなら、その怒りは自然な形で解放されるのです。