「快を求め、不快を避ける」これが動物の本能と言ってもいいと思いますね。それは身体的なものであることがほとんどです。
ところが、人間だけはそこに精神的なものが入ってくるわけです。心身ともに、快をいつも求めて、不快からは遠ざかろうとするのです。
だから、嬉しいこと、楽しいこと、喜ばしいこと、気持ちいいこと、快適なことをいつも探し求めるのです。
その一方では、悲しみ、苦しみ、悩み、痛みなどからは逃げようとしてしまうのです。これはこれで当然のことだと。
けれども、現実は思い通りにはいかないもので、そのどちらも満遍なくやってきてしまうのです。
快ばかりがやってくるわけでもなく、不快ばかりがやってくるというのでもなく、ちょうどそのど真ん中。
快を求めれば求めるほど、その強さに見合った不快がやってくるのです。そうやって、相殺されるのです。
だからできることといえば、真ん中にい続けられるようにすることです。そうすれば、快と不快の大きさも和らぐことになるはず。
どちらが来てもOKですよと。そうやって余裕で真ん中にいることができれば、アップダウンの少ない穏やかな人生になりそうですね。