左脳がやってることは、オブジェクト指向プログラミングでやっていることに酷似していると思っています。
この世界にあるあらゆるモノをオブジェクトとして扱うのです。りんごだったら、りんごオブジェクトです。
そして、りんごオブジェクトには、リンゴの特徴である丸い形、赤い色、甘酸っぱい味、いい香り等々が属性データとして与えられます。
あるいは、りんごの能力として、食べられるとか、潰されてジュースになる等も関数としてデータ化されるのです。
そうやって、りんごオブジェクトには様々なデータが付与されて、一つの立派なオブジェクトとして扱われるようになるのです。
左脳はあらゆるモノに対して、同様のことを行ってデータベースとして登録するわけです。でもここで気づくことがあります。
それは、最初に作ったオブジェクトの入れ物は仮想的なものだったということ。中が空っぽの入れ物だからです。
つまり、オブジェクトの中身である様々な属性や関数を取り除いてしまえば、後には何も残らないというわけです。
これが「モノ」はないということを表しています。それと同じことを自我に対してやってみると、やはり自我は仮想的な入れ物でしかなく、実体はなかったということになるのです。
自我の属性や関数として持っているものを洗い出してそれらを全て外に出してしまったら、後には何も残らない。これが自我オブジェクトの正体です。
架空の入れ物だったんだなと。それにしても、自我オブジェクトには膨大な量の属性や関数が投げ込まれていますね。
どれだけ肥えたオブジェクトになってしまったのでしょうかね。だから、自我は実在しないようには思えなくなってしまったのです。