非二元だけが残る

この世界の全てが例えば表裏、明暗、上下、幸不幸、善悪、長短などあらゆるものがこうした二元的なものによって出来上がっているのです。

そしてそれを否定するもの、つまり二元に非らずという「非二元」という世界観があるというわけです。

非二元の世界観では、何も何の違いもないということ。二元に見えるのは見かけだけであって、それは存在しないのだと。

それを見抜いたなら、非二元の気づきが起きたということになるのかなと。そうなると、そこにリンゴがある感じというのと、ここに自分がいる感じというのが同列になるのです。

リンゴはあたかもそこにあるかのように感じるけれど、それを感じている自分はいるように感じるのではなく、実際にいるのだというのはおかしいことですよね。

自分の存在もリンゴの存在と同じように、この世界にはあるように感じるけれど実はどちらも存在しないのです。

自分の存在を特別視してきたことがここでばれてしまいましたね。これは、どう感じようと逃げ場を失ったわけです。

あらゆる妄想を排除してしまうと、あたかもそのように見える、感じるということだけが残るのです。そしてそれは、二元に非らずなのですね。