昔ハワイに遊びに行った時に、クルマで島をぐるっと回ったりしたことがあったのですが、その時の印象的な経験があります。
それは、海沿いの道が湾曲している絶景スポットでクルマを止めてしばしその眺望を眺めていた時のこと。
見えている景色が自分からどのくらいの距離の場所にあるのか、あるいはどの程度の大きさのものを観ているのか。
そう言った感覚が全く麻痺してしまったようになって、とても不思議な感じがしてしまい、何度も瞬きをした記憶があります。
極端に言えば、かなり遠い景色のはずなのに手が届くんじゃないかというように感じるわけです。だから相当に変だなということは分かっているのです。
つまり一般的な表現で言えば、距離感がバカになってしまったような。それに付随して、物の大きさの検討がつかなくなってしまったような。
今思えば、実はこれこそがあるがままを観ていた瞬間だったのではないかと。空間とか距離といった概念が使えなくなった瞬間なのかなと。
普段目にしている景色からかけ離れたものを見させられたために、無意識に作り出している概念が落ちてしまったのではないかと。
赤ちゃんが見ている世界ってあんな感じなのかもしれないなと思うのです。きっと一度や二度似たような体験を誰もがしているのではないでしょうか。
あそこに非二元につながるヒントがあるのだろうと思っています。