波照間島の思い出 その2

波照間島から帰宅して数日たったある朝のこと、出かける支度をしながらも聞こえてくるテレビの中の男性の声にオヤっとなったのです。

あれ、何だか聞き覚えがある声だなと思って画面を見ると、少し前までお世話になったあの波照間島の民宿のご主人の姿が映っているじゃないですか。

そして、その民宿から海までの歩き慣れた小道も映ったりして。何だ何だとなって見ていると、驚くことにそれは凶悪な事件の取材だったのです。

どうも、あの民宿に宿泊していた若い女性が海の近くの東屋で殺されたのだとか。その女性は、ちょうど私と入れ替わりで宿に来たらしいので、私は会っていないのです。

犯人はまだ見つかっていないらしく、島をあげて大捜索が始まっていたのですね。それにしてもびっくりです。

真夜中に1人で海まで行って、その東屋に荷物を置いてから、月明かりの中よく泳いでいたし、数日ずれていたらこの事件に巻き込まれていたかもしれないなと。

この話を当時通っていた催眠療法のクラスの友人たちに話したら、大澤さんが犯人なんじゃないの?とか言われたんですよね。

しばらくして無事犯人が逮捕されたので、私の嫌疑は晴れたのですが。犯人の男性は、宿に泊まらずに禁止になっていたテント生活をしていたらしいのです。

事件に直接巻き込まれなくても、ほんのちょっとの差で島から出ることが許されない状態になっていただろうなと。そんなレアな体験でした。

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