私たちは誰もが自分の個人的な思考というものを持っていると思っていますし、実際その思考によってこの世界という幻想の世界を生きている気にさせられているのです。
五感による直接の経験だけに留まっているようにして、思考を介在させないように注意深く検証してみると、全く異なる世界を経験できます。
つまりはそれが非二元なのです。思考によるあらゆる作り込み、思い込み、記憶を使わずに経験すると、非二元がその姿を現します。
経験、あるいは体験だけがあって、それ以外の経験主体である自分とか、経験対象である独立した物体などがはっきりと「ない」と気づきます。
周囲に見える机や椅子にパソコンや壁、そういったものが単なる現れに過ぎないと気づくと同時にこのカラダも同じだと分かるのです。
この直接的な感覚、このシンプル極まりない感覚は格別のものがありますが、これは、実はごく普通に誰もが普段経験しているものです。
なにか特別な訓練や特殊な能力を必要とするものではありません。というより、これより他には体験しようがないというのが本当のところです。
要するに、直接の経験、体験だけを抽出して検証することができるかどうかにかかっています。練習が必要かもしれませんね。