幼児の頃から身体が丈夫ではなかったために、母親に言わせると毎日のように近所のお医者さんのところに行っていたのだと。
微かにその辺の記憶があるのですが、母親は毎月私にかかる医療費を生活費とは別枠でキープしていたくらいらしいのです。
それが小学生の高学年くらいから丈夫になって、中学生くらいになるとたまに風邪を引くくらいで、健康的な人間になれたのです。
ただし、細かいところでは体の細部に渡って敏感さが残っていたため、身体からやってくる異変などにはすぐに反応していました。
それが癖のようになって、自分の内側を見つめるということが身についたのだろうなと。結局、具合が悪いということが内を覗くことをさせてくれたのです。
その結果、外界にはそれほど大きな興味を感じることがなくなって、その代わりに内側に注意を向けることとなったわけです。
今となってはそれがとても良かったのかなと自分では思うのです。どんなことでも、それが気に食わない否定的な事柄であろうと、何かの役に立つということです。
身体の中に閉じ込められているという嫌な感覚も、もしかしたら身体の中にいるという妄想を外すための呼び水になっているのかもしれませんね。