私達の誰もが幸せになりたいと思っているはずなのに、実はその裏で人を非難したいという思いを隠し持っているのです。
しかも、悪い人を非難しつつ同時に自分は幸せになれるとも思っているのです。なぜなら、自分はそんな人とは違って悪くないとも信じているからです。
しかし、誰かを非難しようとしたり、実際に非難しながら幸福感を味わうなどということが本当にできるのでしょうか?
もしそんなことが可能だと思えるとしたら、それは自分の正しさと幸福感とは同時に手に入れることができると信じているということになります。
奇跡のコースでは、正しさと幸せは二択だと言っています。つまり、どちらか一つしか手に入れることができないと教えてくれているのです。
したがって、自分の正しさ、自分の判断や解釈の正当性を証明するために誰かを非難したり否定しておきながら、同時に幸福を手に入れることはできないということです。
それはコースに教えてもらうまでもなく、誰かを非難するとはその人を裁くということですからそこには愛のかけらもないということが分かります。愛のない心で幸福感を感じることなどできないのは当たり前のことですね。
誰の心の中にもある、誰かを非難したい気持ち、これこそ自分は正しいと証明したいという思いであるに違いありません。
非難するということは相手に罪があるということを意味するのです。それは自分の心の中の罪悪感を隠そうとしてそれを投影した結果であるに過ぎません。
そんなことをすべて手放して、ひたすら相手を愛の目で見ること、愛を与えることを通してこそ幸せな心の状態になることができるのです。
誰かを非難したいという思いにかられたときには、すぐにこのことを思い出して、自分を幸せにするために即刻その思いを手放すことです。
代わりに自分のできる限りの愛で相手をやさしく包む気持ちになるように選択することです。その練習を繰り返すことで正しさに執着することなく、幸せに近づいていくことができるようになるのです。