原発について その3

私たちは、大切な日本のある場所を決して立ち入ることができない場所にしてしまいました。きっと、このことは私たちの孫の孫の孫の…、どの世代まで行っても、どこまでも続いていくことです。

このことが私にはとても悲しいことに思えて仕方ありません。ちょっと想像してみてください。この先、千年たっても二千年たっても、あの美しい三陸海岸付近のあるエリアだけが、厳重に管理された死のエリアであり続けるということを。

人類で分かち合ってきたこの愛すべき地球の一部分に対して、もう二度と元には戻らないと言っていいようなダメージを与えてしまったということです。

地球に対していくら謝っても謝りきれないことのように感じますし、日本人は世界の人々に対して深く陳謝せねばならないでしょうね。

卑屈になったり、罪悪感の餌食になる必要はありませんが、速やかに菅首相は全世界にそうしたメッセージを発信したほうがいいと思います。

私は10年余り前に癌を患ったことがありましたが、手術して回復してしばらく経った頃に、ふと自分のお腹にある傷口を見て、心の底から本当にごめんなさい!と自分に謝ったことがありました。

そのときから、急に何かが自分の中ではじけたのか、サラリーマンをやめて今のような仕事をするようになったといういきさつがあります。

私のお腹の傷口と、切って繋げられた内臓は元には戻りません。でも、そのことは本当に一度深く謝ることができれば、そのことを元にして人生をやり直すことも可能だったのです。

今回の原発事故も同じだと思います。私たちは後悔するのではなく、深く反省することができればいいのです。そうすれば、自分たちの行動や考え方を見直すすばらしい契機となるはずなのです。