勇気ある姿

たくさんのクライアントさんとご一緒にセラピーを進めさせていただいていて、いつも感じることなのですが、人の無防備な姿ほど美しいものはないんだなって。

無防備になると、どこかからか勇気が湧いて来るのです。あるいはその逆もあるかもしれません。勇気を持って逃げずにいると、無防備な状態になるとも言えますね。

クライアントさんが勇気を持って、恐れていることと向き合っている姿は本当にすばらしいと感動するしかありません。

恐れの対象はさまざまあるのですが、罪悪感や自己嫌悪、自己否定感などが中心となるかもしれません。こうした感情は、時として死ぬことよりも強烈に怖いのです。

死ぬことと比較したら何も怖いものなどないはずと思うのはただの理屈です。実際には、自分は駄目な奴なんだと思う気持ち、惨めさや情けないと感じるのが死よりも辛い場合もあるのです。

それを正面から受け止めるくらいなら、どんな自己犠牲もいとわないというのが生きる支えになっている場合があります。

しかし、自己犠牲を我慢するのは決して勇気ではありませんね。忍耐強いということは強さではなくて、弱さではないかと思うのです。

逆に、自分の弱さを正面から見て、それをしっかりと認めてあげられることが強さであり、勇気があることではないかと思います。

今までに何百回もそういうクライアントさんの姿を見てきて、自分は本当に幸せだなと感じます。みなさんから勇気をいただくことができるのですから。

すばらしい体験を一緒にさせていただけることにも本当に感謝しています。セラピーというのは、感動の連続であると言えます。