人生には転機というものがありますね。私の場合は、11年前にサラリーマンを辞めて今のセラピストの仕事をするようになったことが大きな転機となりました。
それはそれは、毎日の生活や精神状態などが劇的に変化してしまいました。きっと、それまでに漠然と願っていたことが、ほとんど叶ってしまったのです。
それも計画的に少しずつ進めていったわけでもなくて、ただ単にそういう流れがドッと押し寄せてきて、それに対していっさい抵抗しなかっただけです。
確かにそれは自分にとって、とても大きな変化をもたらしました。そのことは、全く疑いようもないことでしたね。
組織の中で働く代わりに、個人で自由に仕事ができるようになったこと。そして、あくせく働いていたものが、ゆっくりとプライベートな時間を過ごせるようにもなりました。
でも本当に心の奥を見れば、何も変わってはいないとも言えたのです。日々クライアントさんの心と向き合うことで、自分の深い部分とも対面することになりました。
そうやって、多くの癒しを経験できたと思っているのですが、やはり根本的には変わってはいないなと言うのが正直なところです。
そうやって、なんだかなあと思っているときに、3年前の「奇跡のコース」という本との出会いを契機に、単なるセラピストとしての見方をはるかに超える、多くの気づきを得たのです。
人生に対する見方がとても大きく揺さぶられることになりました。クライアントさんとのセッションや新たに始めた講座、あるいはセミナーを通して、それまで以上にコースの教えを伝えることができました。
しかし、人間てなかなかしぶといですね。やっぱり、自分の根幹は変わってはいないと感じていました。それが今でも続いています。
ところが最近ようやく、もう後戻りできないというくらいの意識の変化がやってきたように思っています。まだまだその入り口あたりにいるのですが、今回のものはホンモノかもしれません。
なぜそんなことが言えるのかというと、今までは人物としての自分がこの世界で人生を送っているというところでは、全く同じだったのですが、それとは違う自分を発見できたからです。
この新たに発見できた自分というのは、本当はずっと以前から変わらずに在り続けたものだったのですが、そのことにただ気づかなかっただけだったのです。
そして、それはどんな人にも同じことが言えるのですが、それを伝えるのはとても難しいのです。今後は、セラピストの仕事を続けながら、そのことを伝えていけたらいいなと思っています。