五感の中でも目(視覚)というのは、特に重要なものですね。聞いた情報ですが、視覚は全体の感覚の中の八割を占めているそうです。
つまり脳が処理する外からの情報の内、八割は目から入ってきたものだということです。だから、瞑想するときには目を閉じる人が多いということです。
目を閉じるだけで、八割の外側からの情報をシャットアウトすることができるのですから。だから、視力を失うということがどれほどのことか、想像もできないくらいです。
会社員の頃に、ストレスのために一時的に視力を失ったと言っていた人がいました。しばらくして回復したからよかったものの、先がどうなるか分からない状態では凄まじい恐怖だったでしょうね。
ところである有名な詩人が、あるとき失明してしまうのですが、彼はその後、それ以前とは比べられないくらいに素晴らしい詩を書いたそうです。
目を失ったことを受け容れるまでは大変だったのでしょうけれど、受け入れてからは内側がどんどん見えるようになって、決して内側は闇ではないことに気づいたのだとか…。
目を閉じて瞑想を続けても、すぐに眼を開いて外を見ることができてしまうので、瞑想の効果があっという間に消えて行ってしまうのかもしれません。
だからといって、光を失うのはやっぱり怖い、当り前ですね。