どんな条件付けもいらない

幼い頃に親からもらった条件付けというものが、その人のその後の人生にいつまでも影響を与えることになるということを、多くの人は知らな過ぎです。

たとえば、親の反応が次の二つであったとします。一つは、自分に都合のいい子供であれば優しく接するという面。そしてもう一つは、子供の言動が少しでも都合が悪ければ、烈火のごとく怒るという面。

この二面性で育てられた子供は、どうやっても親の優しい面を求めて、親の言いなりになるように仕向けられてしまいます。

親の気持ちを悪くしない、親の話しを聴いてあげる、親と一緒にいてあげる、自分の気持ちを親に言ってはいけない、そうしたルールを死守することで優しい親でいてもらうようにする。

こうした条件付けは、大人になってもはっきりと残るものです。そして、その条件付けのとおりに、今度は親以外の周囲の人たちに対して関係性を作ろうとしてしまうのです。

それがどれほどの自己犠牲を生むか、どれだけ怒りを蓄積することになってしまうか、それでもその条件付けはそう簡単にはなくならないのです。

それは、その条件付けによって人と関係を結ぶことしかできないマインドの部分が出来上がってしまって、それ自体が消えたくないと思っているからです。

条件付けは全く消し去ることは難しいことですが、癒して行くことでそれをできるだけ使わないような生き方に変えて行くことはできるのです。

人はどんな条件付けも絶対に必要ありません。