真実を見るためには?

私たちは真実から逸れたことを信じて生きています。それはエゴをでっち上げてしまったからなのですが、エゴと自分を同一視してしまったためにそのことに気づけなくなっているのです。

実のところ、真実を信じるということは不可能なこと。真実ではないものだからこそ信じることができるとも言えるのですね。

つまり信じる対象というのは、初めから真実ではないものでしかないのです。それは虚偽、作り物、想像上のものということです。

そしてそのベースとなっているのが私たちのマインドの中に棲むエゴなのです。エゴには実態がないのですが、あたかもそれこそが自分自身だと思い込むのです。

私たちの人生というのは、信じることで成り立っているのです。もちろん、信じないことでも成り立っています。

自分がどれだけ信じることの中で生きているのか、そのことに気づくためにはマインドに注意深くいる必要があります。

実際のところ、何から何まで信じるか信じないかで済ませているのです。真に知っているものなどありはしません。

いいやそんなことはない、私は自分の性別も年齢も国籍についても知っていると断言するかもしれませんが、本当はそういった情報があることを知っているだけ。

このことに気づくことができるなら、自分はただ信じていただけで実は何も知らないのだという地点にやってくることができます。

そしてようやく信じるか信じないかという世界から抜けて、それをただ見る立場にいられるようになるのです。そうなると、真実は非常に近く感じられるようになるはずですね。