気づきのチャンスは常にある

人生においては、喜ばしいことばかり起きるというわけではありませんね。悲しいこと、困ったこと、起きて欲しくないことも起きるのです。

けれども、そんなときが最大のチャンス到来なのです。一体何のチャンスかというと、大切なことへの気づきを得るチャンスなのです。

私たちは、嬉しいことや都合のいいことの中では、気づきを得ることがとても難しいのです。なぜなら、そのような場合には無意識的になる傾向があるからです。

一方で、追い詰められたらそこに意識を集中することができるのです。そして、事態から逃げずに、そして心理的な対処をせずにいるようにするだけで、必ず気づきがやってきます。

ところが自我というのは、問題が起きればすぐにそれを何とかして解決しようとするか、そこから逃亡しようとしてしまうのです。

そうして大切な気づきのチャンスを台無しにしてしまうわけです。もしも取り立てて困った事態が起きなくても、自我の根本的な問題に気づいているなら、いつどんなときでも気づきのチャンスがあるはずです。

自我は、常に不安と孤独を持っています。それなしには自我は成立しないのです。そのことに気づいていられるなら、何があってもなくても、追い詰められた状態にいることができます。

それこそが本当に自我から解放される大きな気づきを得る道なのです。辛いことが起きたら気づくチャンス、嬉しいことがあったら大いに喜べばいいのですから、どちらにしても人生は得ですね。