無が親で、現象が子

眠りの中で夢を見ている時、夢を見ているということを忘れて(つまり無意識になって)その夢の内容にばかり注意が向いていますね。

ちなみに、夢を見ていることを意識した瞬間に、通常は夢から目覚めてしまうという経験をしたことがあるかもしれません。

これと同じことが、毎日の生活の中で起きています。つまり、起きている現象にばかり注意が向いて、その源である「何もなさ」を忘れてしまっているのです。

このことを忘れずにいるには日々の訓練が必要です。音楽を聞いている時に、その源である無音、つまり静寂を感じている練習をするのです。

映画を鑑賞しているときに、映像の源にあるスクリーンを感じているようにするのと同じです。

自分という存在も含めて、あらゆる起きつつある現象の大元には常に源泉としての「何もなさ」が在ることに注意を向けること。

それを感じていられるなら、目を開けていても目の前の現象を何も見ずにいることもできるようになるはずです。

夏休みにこんな練習をしてみるのもいいかもしれませんね。