思い出すと、子供の頃からお腹が痛くなることが多々ありました。常に痛みを感じていたわけではないのですが、それはいつも内在していた感覚がありました。
そのせいで、外側の世界に向かって飛び出していくということをいつも躊躇させられていたのです。
なぜなら、その痛みが襲って来ると、外側に向けて行っていたあらゆる言動を中止するしかなかったからです。
そしてじ〜っとその痛みが過ぎ去るのを待つだけになるのです。それは本当に嫌なことだったのですが、今考えると利点もあったと思えるのです。
それは注意が内側に向くということ。私たちは放っておけば外側へと注意が発散する習性を持っているのです。
それが断念させられると共に、静かにたった独りで内側の痛みや苦しみと共にあることを余儀なくさせられたのです。
大人になって、せわしなく活動している思考から離れて、独り静かに内側と向き合うとき、その子供の頃の体験が役立つのかもしれません。
自分自身といつも一緒にいるという感覚、その延長線上に観照者でい続けるということがやってきてくれるような気がするのです。