私たちは人生の中で多くの人たちと出会って、何らかの関わりを持つようになるのですが、そのときにお気に入りの人もいれば、気に入らない人もいるはずです。
そしてそのどちらでもない人たちもいます。つまり仲が悪いというわけでもないけれど、されとてそれほど仲がいいということでもないという関係。
友人や知人、あるいは職場の同僚などとの関係性で1番無難なのが、上記の関係かもしれませんね。
そうしたもっとも無難な関係と言うのは、赤の他人の場合にはそれで構わないのですが、それが家族だったとしたらどうでしょう?
家族のそれぞれが互いに、仲が悪いでもなく仲が良いでもないという状態だったとしたら、それは大変悲惨なことになってしまいます。
それはもう仮面家族と呼ばれても仕方ないのです。家族同士の本来なら親密な関係であるはずのものが、互いが本音を言わず、喜怒哀楽を素直に出さない状態。
そこに生まれてしまったら、子供はそれが普通になってしまうのです。勿論孤独感、わけのわからない寂しさに打ちのめされるはずですが、その理由が分からない。
家族に対する不満を持つこともできずに、ただただ生きづらさだけを感じながら毎日を送ることを想像すれば、それがどれほど過酷なものか分かるはずです。
自我というのは自分を外の世界と分離した個人だと思い込んでいるため、本当は非常に孤独なのですが、家族や友人と密接に過ごすことでそれをごまかせるのです。
ところが上記のような家族のもとで育ってしまうと、自我の孤独感をごまかすことができないために、子供の頃から寂しさや不安ばかりを感じることになるのです。
さらに言いたいエネルギーを蓄積してしまうために、それが原動力となって問題行動を起こすことになるのです。
それは人生を破壊する力を持っています。もしも心当たりがあるなら、こうしたカラクリに気づいて、地に足をつけた癒しを進めて行く必要がありますね。