もしも怒りというただの感情を自分にとっても周りの人にとっても、都合の悪いものだと思い込んでしまったら、その感情を抑圧しようとするでしょうね。
誰にとっても得をしない嫌な感情なんて、なかったことにして涼しい顔で生きていられたらいいなと思ってしまうのです。
幼い子供の時に安心が足りない環境で過ごしていたとしたら、そんな状態になっても何ら不思議なことはありません。
そうなると、その子は自分が怒っているのにそれとは知らずに生活することになるのです。表ではニコニコしながら、心の奥では怒りが煮えたぎっているのです。
そしてそんな生活が長く続くわけもなく、いずれは何らかの形でその怒りは噴出することになるのです。
ところが、怒りは悪いものだと思っているので、それを思考でコーティングしてしまうために、それは歪んで憎しみのような状態で保存されるのです。
憎しみや仕返し、呪う気持ちなどはどれほど味わおうと、思考が絡みついているので、その感情はそう簡単には消えていかないのです。
なぜならその思考が更なる感情を作り出してしまうからです。そうなるともうエンドレスです。
怒りはただの感情であり、良いも悪いもないということをしっかりと理解することです。その上で、できるだけ思考を絡めずにそれを味わってあげるのです。
怒りをただ怒りとして感じることができた時には、必ず清々しさがやってくるので、それを楽しみに怒りと向き合ってみることですね。