昨日のブログでは、まだ幼い頃から強制的に自立的な自分(大人びた子供)を作り出してしまうと、不健康な自立になってしまうというお話しを書きました。
今日はそれに付随して起こるもう一つの困った結果について書こうと思います。それは、不健康な自立ではまともな大人になれなくなってしまうということです。
子供の頃から大人びた考え方、子供らしくない態度、歪んだ自立を始めてしまうと、本人が大人になった時に子供の頃の自分との違いを感じれないのです。
つまり子供の頃の自分が現在の自分としてそのまま生活しているという状態になってしまうのです。
子供の頃に背伸びをして大人に似せてしまったせいで、実際に大人になっても中身が子供の時のままになってしまうということです。
こうなると、一般的な癒しの作業がなかなかうまく進んでいってくれないということが起きてしまうのです。
なぜなら、癒しとは大人の自分が主役となって、過去(子供の頃)の自分を当時の自分とは違う目線で見直す作業だからです。
「子供の頃の自分を抱きしめて、受け止めてあげてください」とセッションで言われても、ピンとこないわけです。
自分そのものを抱きしめたり受け止めたりすることは難しいからです。自分を対象としては見えないのです。距離がゼロだからです。
こうした場合、本当のところは子供の頃の自分とは違う大人の自分がいるということにどうにかして気づく必要があるのです。
何だそうだったのかと気づくことができたら、子供の頃の自分を別の人格として受け止めて、愛しいと感じることができるようになるのです。