私たちの自我というのは、大なり小なりの自己否定をしているくせに、その一方では自分の考えを信じる傾向にあるのです。
どれほど自分の人生が上手くいっていないとしても、簡単にはそれは自分の生き方や考え方が間違っているからだとは思わないのです。
もっと試してみないことには結論は出せない。これまではたまたま上手くいかなかっただけで、もっと頑張れば人生は変わるかもしれない。
そのように思ってずっと生きてきて、それでも変わらないでいることにはっきりとした「ノー」を突きつけることをしないのです。
だからどれほど頑張ってもどんなに我慢して、無理を強いたとしても何も変わらないのです。
とても不安で恐ろしいことかもしれませんが、自分の考えや生き方を疑ってかかるということをする必要があるのです。
耳障りのいい、都合のいい言葉に惑わされるのではなく、大変そうだけどもどこかに惹かれるものを感じる言葉に注意を向けることです。
その時に自分のこれまでの正しさを脇に置いて、希望を感じるものに真摯に向き合う勇気を持つことです。
これまでの自分を否定する代わりに、できるだけそれを使わないようにするのです。新しい考え方を取り入れる自分に時間と労力を与えてあげるのです。
そうした勇気ある行動によってのみ、癒しが進むと思って間違いありませんね。実践あるのみです。