病んだ自我を癒す

自我の生い立ちを見れば容易に理解できるのですが、自我は周囲から働きかけられることによって、作られていくのです。

声をかけられ、見つめられ、抱きしめられて、相槌を打ってもらい、受け止められて、尊重されることで健康な自我が出来上がるのです。

なぜなら自我は相手から自分へ向かうあらゆる情報をかき集めることによってのみ、でっち上げられるからです。

自我がひとりでに発生するということは決してありません。家族や両親などの周囲の人との関わりが自我を生み出すのです。

だからその関わりのされ方一つで、生まれる自我が健康か病んでしまうかは決まってしまうと言えるのです。

自我が形成される段階で、両親の内面が未発達だったり余裕がなかったりすれば、当然のごとく尊重される可能性は低くなります。

親の未熟な心は幼子を上から見下ろすか、下から見上げるかしかできないので、対等な関係性を知らずに育つことになるのです。

受け止めてもらえなかった自我は、自分の存在価値に気づくことなく大人へと成長してしまうため、自分に自信が持てない人生を送ることになるのです。

もしもあなたが成長していくときに、理想からは程遠いと思われる親に育てられたとしたら、上記のようなことをしっかり理解した上で癒しをしていくことです。

癒しは誰にでも進めていくことができます。ただし、自分への興味と熱意と粘り強さも必要となるでしょうね。