自我は自分にまつわる記憶で溢れている

自我というのは、巧妙にあらゆる事柄を自分と関連付けて記憶して行くのです。そうすることで、自分を大きな存在として感じることができるのです。

それは例えば、身体のどこかに痛みがあるとすると、自我はそれを自分の身体のどこどこが痛いという具合に転換するのです。

本当はただそこに痛みが起きているだけなのに、それを自分と上手に関連づけて記憶してしまうわけです。

ただ歩くという行為が起きているだけなのに、自分が歩いているというように解釈することで自分にまつわる事柄が増えて行くのです。

物事や行為はただ起きているだけなのですが、それに対して自我は、「私は〜」のようにして、全てを自分のものにしてしまうのです。

そんなことをずっと毎日続けてきてしまったおかげで、朝起きてから夜寝るまでの全てを自分の経験とするのです。

だから記憶の中には、自分にまつわる膨大な量の情報が溜め込まれて行くわけです。もう自分で溢れかえっているのです。

自分自分、私私私、寝ても覚めても自分、私。それが日常的になってしまっていて、その異常さに気づけなくなっているのです。

物事をいかなる先入観も使わずに、ただあるがままに見ることができるなら、自分などが入る余地などないと気づくことになるのでしょうね。

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