自分の思考を信じる習慣

とても不思議な感じがするのですが、私たちは自分が思っていることを信じて、見ていることを信じないのですね。

これってどう考えても逆じゃないのかなと。だって、思っていることなんてただ思っていることでしかないのに。

その一方で、見ていることって恣意的に操作することはなかなか難しいわけなので。つまり真反対をいつもやっているんだなと。

たとえば、目の前にあるリンゴのように見えるものを見ている時、これはリンゴに違いないと思うわけです。

つまり、視覚情報からリンゴであることを断定(思い込む)してしまうのです。リンゴのように見えるというところで終わりにはしないのです。

でももし、見えているものを何の判断もなしにただ眺めるというスタンスをとるなら、リンゴかどうかは不明のままにしておけるはず。

それができないのは、自我の特徴として分からないものをそのままにしておきたくないという傾向があるのですね。

分からない状態とは不安と結びつくし、分かったと思うことで少しばかりの安心を手に入れることができるのです。

こうした根深い習慣を見抜いて、見えているその感覚をそのままにしておく練習をすると、これしかないということに気付けるかもしれませんね。

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