あなたという人物は、あなたの人生の当事者ですよね。それは当り前のことなのですが、もしもその当事者としてのあなたを放っておくとどうなると思いますか?
上手に放っておくコツをつかむことができると、当事者としてのあなたはこれまで通り、人生を生き続けて行くことでしょうね。そうなのです、放っておかれても当事者はそれなりに生を生きていくのです。
ただし、間違った放っておき方をすると、変なことになってしまいます。私は、幼い頃にそれで何度か失敗していますので、それについて少々お話ししますね。
小学校高学年のときに、運動会の徒競走で、最後のコーナーのあたりから身体がしんどくなってきたんですね。その時に、自分を放っておいても足が勝手に動くから自分は楽をしようと考えてしまったのです。
必死の走りの間にそんなことを考え出す自分がやや恐ろしくもあるのですが、そうしたらまんまと脚が止まってしまって、最後の最後で何人にも抜かれてしまったのです。
後で、先生から足が止まってたぞ!と言われて、やってもうたと思ったことを憶えています。このような放っておくは、間違ったやり方の典型です。
またもっと幼い幼稚園児の頃のこと、休み時間にトイレに行き忘れたのか、ものすごくトイレに行きたくなってしまったのですが、我慢しているのがすごく辛くなってきたので、それを放っておこうと思ったのですが、結果は当然のことながらじわ~っと床に漏れてしまったのです。
この放っておき方も間違いです。正しい放っておき方というのは、少しコツが必要で、それは「私」がやってることを邪魔しないということです。
上の例で言えば、脚が疲れたとか、トイレを我慢するのが辛くなったという自分を放っておくということで、それは痛みや苦しみから逃れようとすることとは違うということです。
朝起きて、気分がすぐれないから会社に行くのをやめたいと思う自分と、行かないと社会人としてまずいだろうという自分の、両方ともに放っておくということです。
自分に一切干渉しないでいればいいんです。放っておかれても、あなたはこれまで通り、結局どちらかの決断をして行動することになるはずですね。
そのときに、放っておくことにしたその自分は、人生の当事者ではないということです。そうだとしたら、こんなにお気楽なことはないと思いませんか?放っておく実践、続けてみて下さいね。