目には見えないけれど、人の心があるというのは疑いようのない事実です。誰もが自分の心の存在を意識できるからですね。
そしてその心の大きな特徴として、自覚できる部分と自覚できない部分とがあります。自覚できない部分のことを潜在意識とか無意識という言葉で表すことは周知の事実です。
ところが、未だにこの潜在意識などというものは本当はないと思っている人が沢山います。この自分と意識できるものだけが自分の心なんだと信じているのです。
そういう人がなぜ、潜在意識や無意識というものを否定しようとするか、自分のうかがい知れないところに自分の本当の心があると思うことを怖れるからでしょうか?
一般論として無意識を認められる人であっても、あなたの無意識ではこんな風に思っているかもしれませんね、と言った指摘をすると、そんなわけありませんと否定する人は多いものです。
もしあなたが心のどこかで無意識の存在を認められないと思っているのでしたら、こう考えてみて下さい。
私達が夜睡眠中にみる夢というものがありますが、その夢を創作しているのは自分以外の誰でもないということは間違いないところですね。
ところが、自分で作っているというのにその夢の内容をコントロールできません。怖い夢だったり、いやな気持ちが残るような夢だったり、私達は好ましくないような夢を沢山見ます。
そんな見たくもない夢を自分が作っているのだということが、潜在意識や無意識の存在を証明するものだと思えないでしょうか?
眠っている間は自覚を作っている表面意識が休止状態になるために、心の奥で活動している無意識の部分が夢となって感じることができるのです。
もしかしたら、目覚めている間も潜在意識や無意識の状態を観察できたら、夢と同じようなものを自覚することができるのかもしれません。