人間とは関係性そのもの

人間とは何かという最も素朴な質問に対して、自分の中でここ数年とても大きなパラダイムチェンジが起きました。

自分が自分であるために最も必要なものは、自分以外の人との関係なのだということが分かったということです。

勿論、自分が生存し続けるためには、空気や食物や太陽など、必要不可欠なものは沢山あります。しかし、自分自身がそうしたもの自体ではないということは自明のことですね。

人との関係性というのは、そうしたものとは全く異なる次元で必要だといっているのです。必要というよりも、関係性が自分自身であるとも言えるということです。

生物としての自分は日々個体としての活動を繰り返しているわけですが、その活動の一つとして他者との関係性があるということではないと言っているのです。

個として自分を見るというよりも、関係性そのものが自分であるという見方をするようになってきたということなのです。

例えば、個体としてみた自分を一つの丸として描き、その周囲に複数の他人をそれぞれが別々の丸として描いたとします。

関係性とは、個体としての自分である中心となる丸から、他人である周囲の丸に向かって放射状に延びている線を意味しています。

放射状に延びる線は出て行く向きと入ってくる向きの両方があるはずです。その時に、自分とは中心の丸で描かれたものではなく、その双方向の線として描かれた関係自体だと言っているのです。

個体としての生物として物質的に見れば、中心にいる丸が自分であると言えますが、自分とは心だとすると線で描かれた関係性であるということです。

この気づきは私の心の中ではとても大きなインパクトがありました。関係そのものが自分であるということから、どんな大切なことが導き出せるのかについて説明していきたいと思います。

つづく