印象的な昔の映画 その2

やはり子供の頃にテレビで見た洋画でものすごく印象深かったものがもう一つあるのですが、この映画のことは以前ミクシィの日記にも書いたことがあったと思います。

内容の一部しか覚えていないのですが…、ある女性が何かの病気で入院しているのです。ところが、その病院の医者や看護士さんたちがものすごく意地悪だったり、危険な人たちばかりなのです。

無理やり、必要もないような薬を飲まされてしまったり、危ない注射を打たれたりと、本当にありえないようなひどい病院なのです。

たまにお見舞いにくる父親にそのことを告げても、まったく取り合ってもらえず、何度も病院を変えたいと伝えても、聞き入れてはもらえないのです。

彼女は本当に家族に対しても失望していて、もう何もかもがいやになってしまっていました。どうして、こんなひどいことが実際に行われているにも関わらず、誰にもそのことがばれないのか不思議だったのです。

見ている自分も、何てひどい病院なんだろうか、どうして家族はもっと真剣に彼女の訴えを聞いてくれないのかとイライラしたと思います。

ところが、ある日の朝目が覚めてみると、何だか周りの様子がいつもと違うことに彼女は気づくのです。あれほど、悪意のあった医者が今日は妙にやさしい人に感じるのです。

いつもいじわるばかりをしてきていた看護士さんたちも、何だか別人のようにごく普通の看護士さんたちに思えるのです。

そのことを周りの人たちに話してみると、医者や看護士さんたちが、「おめでとう、あなたは回復しましたよ」と言って喜んでくれるのです。

実は彼女が入院していた場所は精神科の病棟だったのです。心が錯乱していた彼女にだけは、あのように周囲の人たちのことが歪んで見えていたということだったのです。

いつも見舞いに来てくれていた話を聞き入れないひどい父親は、実は彼女のやさしいご主人だったのです。二人はにこにこしながら、その病院を退院していきました。

この映画もとても考えさせられるものがありますね。自分の知覚というものが正しいと思い込んでいる人間の盲点を深く見つめさせられた思いがしました。