肉食

子供の頃はひどい偏食で、玉子焼きと乳製品以外は食べられなかったということは以前このブログで書いたことがありました。

少しずつ肉類や魚、果物、野菜などを食べられるようになっていったのですが、大人になると肉が主体の食事となり、たしか40歳くらいまでの間、自分の記憶では肉ばっかり食べていたと思います。

本当に毎晩のように肉を食べていましたし、その割には野菜などを豊富に採るということもなかったかもしれません。

今でも肉が嫌いというわけではありませんが、40歳を過ぎるころから少しずつ肉食に偏っていた食事が変わってきました。

身体に悪いからというような健康志向でそうなったわけではないですから、勿論気が向けばその後も沢山肉を食べる機会はありました。

今は一般的な日本人の食事と比べてどうなのかは分かりませんが、自分としては肉を食べない暮らしに大きく変わったように感じています。

その変化は会社を退職した10年位前から徐々にそうなってきたように思います。勿論そうはいっても菜食主義者になったわけではありません。

先日機会があって、本当に珍しく家族とステーキを食べに出かけてきました。普段の食生活からはあり得ないくらいの高価な肉ということもあってか、確かにおいしいのです。

ところがおいしいのは口のあたりでそう思っているというのか、心ではおいしいということに殊更の意味がないというのも感じていました。

いつごろからそういう意識が増えてきたのかはわかりませんが、豪華な食事というものに本当に魅力を感じなくなってしまったということですね。

食べ物がおいしいと感じることよりも、心が何かにおいしいと感じることのほうが遥かに嬉しいことだと分かったのかもしれません。

心がおいしいと喜ぶものとは、何なのでしょうか?それはきっと私達が心のそこから望んでいるものであり、それを思い出すことこそが本当の幸せへの道なのかもしれません。