私達は現実にしっかり腰を据えて、生きていかねばならないとよく言われますね。到底あり得ないような夢を追いかけてみたり、実現不可能な計画を立てたりするのはある意味現実逃避だと言われても仕方ないのかもしれません。
現実が辛すぎて、どうにもこうにも生きていくのがしんどいので、今流行のスピリチュアルなこと、精神世界の方へと意識を向けていく人も多いかもしれません。
そういった精神世界系のことが苦手な人にとっては、それこそ現実逃避に違いないと思ってしまうかもしれませんね。
現実逃避というのは都合の悪い現実から目を背けるということを意味していますが、では現実にしっかり腰を据えるということが本当に現実を直視していることになるでしょうか?
私達はとかく見えるもの、形態などに捉われてしまうものです。つまり、与えられた辛い仕事から逃げずに一生懸命働いている人を現実逃避だとは思いません。
現実と向き合って頑張っているわけですから。逆に仕事が辛いので、会社をやめてフラフラしながら何かいいことないかなと物色している人は現実逃避してるといわれるかもしれません。
しかし、本当にそれは正しい判断でしょうか?形に捉われずに人の内面を見つめてみると、そう簡単に判断する事はできないと言う事が分かります。
もしかすると、前者の頑張って仕事をしている人は、自分が本当にいやな思いをしてることとか、自己犠牲を強いていることを見ないようにしているかもしれません。
もしそうだとしたら、私にとってはこれこそが現実逃避だということになります。逆に、仕事が辛くて会社を辞めてしまった人は、自分の本当の気持ちをごまかしていないことになります。
もう分かっていただけたかと思いますが、本当の現実逃避とは自分の内面を誤魔化して生きることを言うということです。
このことを理解したうえで、自分が現実逃避しているのかどうかじっくりと見つめてみることはとても大切なことだと思います。