人の人生にはいい時もあるし、悪い時もありますね。そして、悪い時からどうも抜け出せなくなって、困ってしまっているという状態の人もいます。
そういう人は、どう考えてもどうにもならない、光の差し込む出口というものをいくら見回しても見当たらないと思っているのです。
いやいや思っているというのではなく、実際に出口などありはしないとさえ感じているかもしれません。勿論、その人の理屈の上ではきっとそうなのでしょうね。
けれども、どんな人にも光の出口はあります。それは、実は暗闇の中でもがいているあなたには見つけることができないものなのです。
そのもがくこと、何とかしなければと焦る思い、そうした思考が邪魔をして出口を見せないようにしているのですが、本人にとってはそんなことに気づくはずもないのです。
私はサラリーマン時代に、サラリーマンを辞めるという選択肢なんて、あるようで実はあるはずがないと感じていました。現実のことを考え出したら、どうにもこうにもサラリーマンでい続けるしか方法がないと思っていたのです。
けれども、病気になってそれまで自分が守っていたものよりも、もっと大切なものがあることに気づかされてから、いとも簡単に会社を辞めることができたのです。
経済的に困窮するのが怖かったり、他人に無能だと判断されるのを恐れていたり、そうしたことから逃げ続けていると、その人には出口がないのです。
一旦、死を意識するようなことになれば、それまでの恐れが大したものではなかったという気持ちになるかもしれません。もしもあなたが、闘いを辞めると決心できれば、すぐにでも出口がやってきます。
見つける必要すらありません。元々、あなたは暗闇の中で彷徨っていたわけではなかったと気づくからです。最初からあなたは、明るく広々として青天にいたのですから。
どれほど八方塞がりに思えたとしても、その中心にいるあなた自身が闘い、あるいは防衛を手放していくことができれば、広大な地平にいることに気が付くのですね。