0.4秒の不思議

脳神経科学の分野において、これまでに多くの実験が行われてきたのですが、その中でも特別に不可思議なものがあるのですが、今日は珍しくその話をしたくなりました。

その実験というのは、何かを決断するときに、本人の自覚から遡って、0.4秒前に脳の中に決意信号が発生するという結果が出てしまったというものです。

簡単に言えば、自分がこの瞬間に決意したと思ったその時点よりも、0.4秒前に脳の中で決意に対応する脳波が確実に立ち上がるということが分かっているということです。

これはとんでもない結果が出てしまったわけで、神経の伝達スピードからすれば、0.4秒というのはあまりにも長い時間のズレが生じているからです。

結局、私たちが今この時点で決意したと自覚したとしても、それよりも(神経的には)遥か前に決意を起こす信号が発生していたということです。

その信号が一体どこからくるのかということは、依然として分かっていませんが、意思とは全く異なる何かによって決意が起こされるということを認めざるを得ないのです。

そう、私たち人間には自由意志がないということ!これは、もう脳神経科学の分野では常識になっているらしいですね。認めたくはないかもしれませんが…。

あなたが毎日何十何百と行っている選択、どれを選択するかということに自由はないということです。予め与えられた決意を脳が受け取って、更に0.4秒かけて自分がそれを選択したという自覚になるだけなのです。

自由意志がないのなら、私たちの存在って一体何なのでしょう?ちょっと考えれば、認めたくない結果が出て来るはずです。

ずばり、あなたという個人は元々いないということです!

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