反応の中に隠されているもの

人が何かに異常に反応するとしたら、それはその人の心の中にそのような激しい反応をさせるだけの何らかの傷があるということです。それをエネルギーと言ってもいいかもしれません。

たとえば、幼い子供が子供同士で遊んでいるときのように、「ば~か!」のような言葉を何の悪気もなく父親に言ったとして、父親が突然激怒したとするなら、その父親の内面に何かが隠されているということです。

それはもしかしたら、彼自身が幼い頃に親などから否定的な言葉で傷つけられた過去があったのかもしれません。そういった過去の傷が自己防衛として強い反応を起こすのです。

あるいは、男性が女性のセクシーなヌード写真などを見ているのを発見して、その男性の彼女が激怒したとしたなら、それは彼女の内面に、自分がないがしろにされたという傷を抱えているかもしれません。

子供の頃に、親などから自分が大切にされていないと思っていたとしたら、それは大きな痛手として残っているのです。その古傷が疼くと、激怒となって現れるのです。

こうした傷というのは、あくまでも本人が感じたものであって、事実として何があったかということとは違うので、過去の事実だけを淡々と思い出しても、思い当たることがあるとは限りません。

もしもあなたやあなたの周りの人が、日常的ではないような反応をするということがあるなら、自分の力を過信することなく、専門家のところでセラピーを受けることをお勧めします。

それは、人生をより清々しいものへと変えて行く大きなきっかけとなる可能性が充分にあるからです。