期待が消えて行くと…

世の中には、引き寄せの法則と呼ばれるものがあって、いろいろ話題になったりしますね。その詳細は知らないですが、自分では願うと叶うということを知っています。

私の個人的な経験で言えば、強く願うというよりもリアリティを持って願うということ。それも継続的に願い続けることで、願望が実現するのです。

これは私の場合のことなので、どれだけ普遍性があるのかどうかは分かりません。人によって、ただ強く願う方がより効果があると言う場合もあるのでしょうね。

ただし、これだけは間違いなく言えるのですが、どんな願望が叶ったとしても、その結果自分が以前よりも満たされるということはないということです。

勿論その瞬間は嬉しいし、新しい体験は快適なものかもしれません。それでも、それはただそうなだけで、自分の内側深くにまでそれが届くわけではないのです。

何をしても、どこへ行っても、何を手に入れても、誰と一緒にいても、深くまでそれが侵入できるわけではないということです。それだけは明らかなこと。

快適でない暮らしよりも、快適な暮らしの方を望むのは当然ですし、好みの仕事や好みの人たちと一緒の方が嬉しいのは当り前です。

けれども、それはただそれだけで私の実存を揺らすような事柄では決してないということは確かなことなのです。そのことに身を持って気づくことができれば、人生への過度な期待は消えて行くはずです。

そしてあらゆる期待が消滅していくなら、その時にはあるがままで完全に満たされている自己に気づくことになるのです。