心が消耗するとき

人が疲労を感じるとき、通常は肉体的な疲労と精神的な疲労が入り混じっているのです。そして、肉体的な疲労だけの場合には、一晩寝れば概ね回復してしまいます。

ところが、精神的な疲労は寝ても休んでいても、なかなか癒えるということがありません。心が消耗してしまった場合、回復には時間がかかるのです。

なぜ心が消耗するかというと、実はあらゆるネガティブな感情はエネルギーを必要とするからです。悲しみの中にいれば、他に何もせずともエネルギーが奪われていくのです。

気が進まないこと、やりたくない仕事を無理やりし続けたりすると、意識下では盛んにネガティブな感情を発生させて、それをやめさせようとするのです。

その感情がエネルギーを必要とするために、本人は消耗して疲れ果ててしまうのです。逆に、ポジティブな感情はエネルギーを発電することができるのです。

だからこそ、大好きなことをいくら頑張っても、やればやるだけエネルギーが充電されて、疲れ知らずな状態に自然となってしまうというわけです。

つまり内面の消耗度というのは、ある種のリトマス試験紙のような役割を果たすことができるのです。人は自分を騙すことが得意です。

もしも自分を欺いて、気に入らないことをやりたいことだとして自分に強いた場合には、自動的に消耗が激しくなってしまうということです。

訳の分からない疲労感やなぜか消耗しているなと感じる場合には、心を静かにして自分の本音に耳を傾けてみて下さい。びっくりするくらいに我慢させていたことに気づくことになるかもしれません。