世の中には、「自分にはこれと言った問題はない!」と思って生きてる人もいるのでしょうね。すごく苦しんでいる人からすれば、何と羨ましいことかと思うかもしれません。
けれども、特別何も問題はないというのは、実は目に見える物理的な事柄に関して言っているのだということです。お金もあるし、仕事もある。彼女もいるし、趣味も楽しんでいる。
困ってしまうような悩みもないし、友達もいるし、寂しくもない、というわけですね。こういう人は、内面に目を向けていないのだろうことが、透けて見えるのです。
本人が幸せだと言っているのだから、それに対して何かを言う立場では全くありません。ですから、ご本人には何も言う必要もないのです。
ただし、誰であれひとたび内面に深く気づくようになるなら、外側の幸不幸が薄っぺらな一過性のものに過ぎないということにも気づいてしまうでしょうね。
私たちは、自分が一体ナニモノなのかを知らずに、あたかも知っているかのように装って、だましだまし生きているのです。
自分の本性を知らずにどうやって真に満ち足りることができるでしょうか?マインドは、知らないということに耐え切れずに、その事実を隠しているのです。
勇気をもってそこに切り込んで行くことができるなら、人生という表層を生きながらも、深淵の理解を探究していくことができるのです。
それが正しいということでは勿論なく、どんな人生でもOKなのですが、より深い理解こそがより深い味わいのある人生を生きることに繋がるということも事実なのです。