不満をしっかり感じること

幼い頃のことを思い出してもらったときに、自分は親に対してまったく不満を感じたことがなかったと言う人がいますが、これは問題大ありです。

なぜでしょう?不満がないということは、それだけ満たされていたということだから、問題があるどころか、とてもいい環境で過ごしていたということではないかと思うかもしれません。

実は、どんな親子の関係であったとしても、親の方も子供の方も必ず何等かの不満を持っているに違いないのです。その理由は簡単です。

親が住んでるワールドと、子供が住んでるワールドが違うものだからですね。勿論互いに重なりあっている部分だってあるのですが、すべてではないのです。

ですから、自分の本音に正直に生きているなら、確実に不満を抱くはずなのです。だからこそ、親に対して不満を感じたことがないという自覚が、抑圧を意味すると分かるのです。

子供の頃に本音を抑圧してしまえば、本人は不満を感じることなく生活できるので、それなりに楽なのですが、そのつけはいずれ遠からず、何等かの形となって本人のところにやってきます。

不満のない人生にしたいのなら、まずはどんなことも抑圧せずにしっかりと不満を感じることができるようにすることです。その先にこそ、不満のない人生への道が開けて来るのです。