私たちは、日常的に「無意識」という言葉を使いますね。あるいは、寝ているときには「意識がない」といった表現もします。けれども、実際には意識がなくなるということはありません。
意識は永遠不滅です。実存=意識と思っても間違いではありません。ですから、意識は常に存在するのです。意識だけが真実だといってもいいくらいです。
では意識がないというのはどういうことかというと、意識には二つの状態があると考えればいいのです。一つは覚醒状態、もうひとつは眠っている状態です。
無意識とか意識がないというのは、意識が眠っている状態を指すということです。そしてもう一つ、両者の中間的な状態もあります。それは半覚醒状態とも呼べるもの。
半分目覚めていて、半分寝ている状態。なぜこうした中途半端な状態があるかというと、意識というのは別の言葉で言えば注意深さなのです。だからこそグレードがあるわけです。
100%の注意深さがあれば、完全に覚醒していると言えるし、50%の注意深さであれば半覚醒状態だということです。ちなみに、私たちの標準的な注意深さは10%程度です。
マインドの90%くらいは無意識の領域だからです。こうしたことに気づけば、誰もが眠りながら生活しているという本当の意味を理解できるようになるはずです。
みんなが90%眠りこけているのです。意識的であれとは、十二分に注意深くいなさいということ。それが結局、90%の無意識部分を目覚めさせることにつながる唯一の方法なのですね。