あなたの実存は動けない

あなたの内なる実存は<観照者>だ
それは決して<行為者>じゃない
あなたがそれを行為者と思い込むときには
必ずそこには同化がある
それは決して行為者じゃない
あなたが地上を残らず歩き尽くすことはできても
あなたの内なる実存は一歩たりとも歩きはしない

by osho

 

そうはいっても、ずっとずっと長い間自分は<行為者>だと信じてやってきたので、<観照者>だと言われてもピンとこなくて当然です。けれども、身体との同化がそこにはあるということですね。

自分は透明でしかも大きさがない、ということを見た時、確かに自分は空間を移動することは不可能なことだと理解することはできたのですが、その実感が育つ前にまたいつもの<行為者>としての自分に戻ってしまうのです。

エゴは自分を騙しているつもりなど毛頭ないのですが、個人としての自分がここにいるという思い込みを捨てられない限りは、結果としてそこに騙しが存在するのは明白です。

ただし、誰が誰を騙すという類のものではなく、ただ真実とは異なる思い込みがそこにはあるということです。騙しは、無意識的な状態でしかそれを保つことができないという特徴があります。

逆に充分に意識的であれば、そこにはどんな騙しも存在できないのですね。意識的であれば、気づいていさえすれば真実だけが在ると分かるはずなのです。