悲しみがやって来たら、受け入れてごらん。
その歌を聞いてみなさい。
それには、あなたに与えるものがある。
それは、幸せには与えることのできない贈り物を携えている。
その贈り物は、悲しみだけが与えることができる。
by osho
今から17年前の西暦2000年に、私の人生にそれまで体験したことのない様々な出来事が怒涛の如くやってきたのでした。
癌を患って、向こう5年間生き伸びる確率を宣言されたり、サラリーマンを辞めることになったり、そして癒しの作業が開始されたのもその年でした。
その癒しの中で、それまで感じたことのなかった感情を味わうことになったのですが、その時に驚いたのは「悲しみ」は決して悪いものではないという感覚でした。
悲しいので沢山涙を流すのですが、それは悲しみだけがすることのできる何か浄化のような深い味わいがあることに気づいたのです。
それ以来、感情は友達と思えるようになったのです。大切なことは、悲しみに限らずどんな感情がやってきたとしても、なるべく受け入れること。
それには決してそれまで自分が求めていた幸福感や都合のいい感情には与えることのできない奥深い何かがあるのです。
うわついた薄っぺらな生き方をしてきたのだということ、そのことを悲しみが裁くことなく教えてくれたのかもしれません。
それからというもの、他人が感情を表現する姿を見ても、困ったり動揺したりすることがなくなりました。それよりも、解放された感情たちによかったね!と言ってあげたくなるのです。