温泉などに浸かって気持ち良い状態であれば、くつろいだ静かな気持ちになることができますね。そうなると、眠気がやってきたりして無意識になっていく傾向があるのです。
逆に、何か心配事などについてグルグルと考えたりしていると、いざ寝ようと思っても目が冴えてしまって寝ることができなくなったりするものです。つまり無意識にはなりにくくなるわけです。
この二つの状態のいいところだけを取ってきて、合わせてあげることができるなら、それこそが瞑想状態だと思えばいいのです。
つまり充分にくつろいでいる状態でありながらも、同時に注意深さもなくさないでいるということ。これこそが、くつろいだ注意深さなのです。
ここで気をつけなくてはならないことは、ある特定のターゲットに対して注意深くあるということではありません。一点に集中するのではなく、全体に耳を傾けるという感覚。
難しいのは、私たちは注意深くいようとすると、どうしても緊張してしまうのです。その緊張はすぐに身体に表れるので、自分の身体の状態を見てあげて、くつろいでいるようにしてあげるのです。
身体がくつろいでいられれば、内側も次第にくつろげるようになるからです。その様を注意深く見守ってあげるようにすると、自然とくつろいだ注意深さがやってきやすくなるはずです。
この「くつろいだ注意深さ」を日頃から忘れないようにして、練習を続けることをお勧めします。と言っても、私自身もすぐにそこから逸脱してしまうんですけどね。練習あるのみです。