癒しは自己改善ではない!

改善?!
何を改善したところで
あなたはいつまでも不安と不幸から逃れられまい
なぜならば
改善しようというまさにその努力自体
あなたをあらぬ道に導いているのだから
それが<未来>に意味を持たせ
<理想>に意味を持たせる
そうして、あなたの心は欲望と化す
欲望して、あなたは道を誤る

by osho

常々言っていることなのですが、癒しというのは自己改善ではありません。上手くいかなくなったところを良くするのだから、改善だと感じても仕方ないのですが…。

例えば、パニック症状が出てしまうために、怖くて電車に乗れなくなってしまった人が、その症状が出なくなって、ごく普通に電車通勤、電車通学ができるようになったら、症状が改善されたと思うでしょうね。

けれども、それは表面的なことであって、内面的にはどこも改善などしていないのです。改善ではなくて、余分なことをするようになったマインドを、元の状態に戻すことができただけなのです。

つまり癒しとは、いわゆる治療と違って、生後作り上げてしまった今となっては不要な内的働きを、ただ元の状態に戻すということ。

それはすべて、より安心しようとする自己防衛が原因なのです。いいも悪いもなく、単に自分を守りたいという心理的自己防衛をすることで、本来は不必要な様々な反応をすることになってしまったのです。

したがって、癒しとは成長するにつれて、培ってきたあらゆる自己防衛を少しずつ小さくしていくことでしかありません。自己改善しようとする思い自体も自己防衛だと気づけばいいのです。

自己改善も、感情を抑圧するのも、体を具合悪くさせるのも、もっと言えば人生が上手くいかないのも、すべては自己防衛が原因だと深く理解することです。

オリジナルの自分を思い出して、緊張を解いて、ただリラックスすることを心がければ、自然に癒されていくのです。そこに、自己改善はありません。