シンプルさを見抜く

人々は単純ではない
とてもこみ入っていて
まるでパズルだ
彼らは自分自身のことさえわからない
自分が自分の内にどれだけの複雑さを持ち歩いているか–
そして、その複雑さが
彼らが単純な現象を理解するのを許さない
自分が生の一部であり
大海の波のひとつであるという単純な原理を–

by osho

一言で表現すれば、生はいたってシンプルだということです。シンプル過ぎて、そのままでは思考が停止してしまうのです。

そうなると、エゴ自体の機能も停止してしまう恐れがあるため、複雑さを自ら生み出すあらゆる工夫をするようになるのです。

改善したい人、訴えたい人、苦悩している人、闘っている人、病んでいる人ほど人生は複雑怪奇なものになってしまうことに気付くこと。

人は生まれて生きて死ぬ、ただそれだけなのです。これほど平等なものはありません。ところが、思考はどんな手段をつかってでも難癖をつけようとするのです。

私自身も若い頃はそんな感じでした。シンプルに生きたいと願っていたはずなのに、どういうわけか気がつくと日々もがいていたり、苦しんでいたり。

物語の中にガッチリと捕らえられ、すっぽりとはまり込んでしまっていたのです。物語がシンプルであるはずありません。それなら物語など成り立たないのですから。

そしてようやく最近になって、人生という物語をただ見ることができるようになって、本当はすべてがシンプルなんだと気付くようになってきたのです。

シンプルさに気付くなら、思考は自然と暴れなくなっていくものです。思考が人生の主役の座を意識に譲るようになるのですね。