自我というのは自分が作った物語の中でのみ活躍することができる存在なのです。だから物語の中へ中へと自分を巻き込んで行く達人なのです。
巻き込まれていくためには、起きていることを独自の解釈によって判断し、問題を見つけてはそれをなんとか解決しようと努めるのです。
その繰り返しによって、自我は継続的に物語の中深く潜っていき、そのことにも気づかなくなってしまうわけです。
これが無意識的に生きるということです。いつもこのブログでお伝えしている、意識的であれ!ということの真反対なのです。
だから私たちは放っておけば必ずや無意識になって、目の前で繰り広げられている物語にどっぷりと浸かることになってしまうのです。
そこから抜けるためにも意識的である必要があるのですが、そのためのメソッドとして簡単に実践できるものをご紹介します。
それは、何かが起こった時に、自我が反応する前に心の中でいいので、「ホーッ!」と呟くのです。
これはイエスでもノーでもない、どちらともつかない中間の応答なのです。とにかくまずは、「ホーッ!」と唱えることで物語と距離を置くのです。
それはまるで人ごとのように言えばいいのです。「へー!」でも構いません。事態を解決しようとするでもなく、逃げるでもなく、ただ「へー!」と言ってワンテンポおくのです。
それによって思考は止まり、起きていることとただ一緒に在るという感覚を身につけるのです。是非試してみてくださいね。