自我は救えない

私たちのマインド、その主人公である自我というのは、決して満たされないというジレンマを持っています。

ジレンマと言ったのは、満たされたいと常々思って頑張っているのに、一方では真に満たされてしまったら自我は消えてしまうのです。

つまり、自我を救うことは決してできないということです。私たちはその自我に自己同化し続けているのですから、困ったものですね。

その自己同化がはずれないので、自分を満たそうとして不可能なことにずっと挑戦しているというのが本当のところなのです。

それはまるで鼻面にニンジンをぶら下げられて、それを食べようとして走り続ける馬のようなもの。

遠目から見ていれば何とも滑稽に映るのですが、本人としてはいたって真剣。それを超えて深刻にまでなってしまうのです。

自我は救うことができませんが、本当のあなたを救うことは可能です。それは単に自我との同化に気づくこと。

そのためには、日々出来る限り自我として生きている自分を見守ること。ただ見ていることができれば、いつかは必ず自我との距離を感じるようになるのです。

その先には、あなたの目覚めがやってくるということですね。